「札幌市誰もがつながり合う共生のまちづくり条例」(共生社会推進条例)とは

札幌市共生社会推進条例

Text KAIDO Takumi

共生社会の実現を目的にした理念条例

札幌市が令和7(2025)年2月定例会で成立を目指す「札幌市誰もがつながり合う共生のまちづくり条例」は、「共生社会」の実現を目的とした理念条例です。

理念条例とは、「行政の方向性や施策における優先順位などを規定した条例」で、多くの自治体で定められている「自治基本条例」などがあります。

平成27(2015)年から札幌市長となっている秋元克広氏が3期目を目指す令和5(2023)年の市長選で「障がい、性別、年齢、人種、国籍などにかかわらず、誰もが互いの個性や違いを認めて尊重し合い、差別のない社会の実現を目的とする『(仮称)共生社会推進条例」を新たに制定し、全市民で取り組みを進めていきます』と公約に掲げました。
https://sapporo-akimoto.jp/policy

秋元市長は、政令都市で初めて、一方か双方が性的マイノリティである二人が、お互いを人生のパートナーとして互いに協力し合うことを約束した関係であることを札幌市長に対して宣誓する「パートナーシップ宣誓制度」を制定したことで知られます。
https://www.city.sapporo.jp/shimin/danjo/lgbt/seido.html

札幌市ユニバーサル推進検討委員会で審議

令和5年4月に3期目に入った秋元市長は、令和5(2023)年8月16日、「(仮称)共生社会推進条例」の制定及び本市のユニバーサル関係施策の目標や取組の方向性について検討するための有識者懇談会である「札幌市ユニバーサル推進検討委員会」を立ちあげました

「札幌市ユニバーサル推進検討委員会」は、市長が委嘱するユニバーサルの関係分野において識見を有する者、市の公募に応じた市民その他市長が適当と認める16名の委員で、次の人々が選ばれています。

●相内雄介	MentalConsul 代表
https://www.city.sapporo.jp/kodomo/kenri/youngcarershienkensyu.html
●浅香博文 公益社団法人札幌市身体障害者福祉協会 会長
https://sasshinkyo.heteml.net/html/yakuin.html
●池田望 札幌医科大学保健医療学部作業療法学科 教授
https://researcher.sapmed.ac.jp/html/100000039_ja.html
◎梶井祥子(座長) 札幌大谷大学副学長(社会学部地域社会学科教授)
https://www.sapporo-otani.ac.jp/wp/wp-content/themes/sapporo-otani/images/about/general/publicinfo/2024/research_vice-president.pdf
●加藤信行 北海学園大学法学部教授
https://law.hgu.jp/teaching-staff/list/profile-nobuyukikato.html
●北原モコットゥナ 北海道大学アイヌ・先住民研究センター 教授
https://www.let.hokudai.ac.jp/staff/kitahara-jirota
●佐藤理良 社会福祉法人札幌市社会福祉協議会 在宅支援推進部長
https://www.sapporo-shakyo.or.jp
髙橋彩(副座長) 北海道大学理事・副学長
https://www.hokudai.ac.jp/introduction/gov/ryakureki/takahashiaya.html
●宮入隆 北海学園大学経済学部地域経済学科 教授
https://econ.hgu.jp/teaching-staff/list/profile-takashimiyairi.html
●柳谷由美 さっぽろレインボープライド実行委員会 実行 委員長
https://www.sprrainbowpride.com/groupabout
●結城幸司 札幌アイヌ協会共同代表
https://moula.jp/feature/kamuinouta/entry-3691.html
●山口弘子 公募委員
●道下淳子 公募委員

仮称)札幌市誰もがつながり合う共生のまちづくり条例の制定に向けた検討
https://www.city.sapporo.jp/kikaku/universal/jorei.html

共生社会推進条例案の概要

検討が行われている条例案は、次の11節構成となっています。

  • ①前文
    ②目的
    ③定義
    ④他の条例との関連
    ⑤基本理念
    ⑥市の責務
    ⑦市民及び事業者の役割
    ⑧基本的施策
    ⑨推進体制の整備及び財政上の措置
    ⑩(仮称)札幌市誰もがつながり合う共生のまちづくり委員会
    ⑪委任・附則(条例の施行期日)

現在(2025/01/15)の最終案は、12月17日の第5回検討委員会で資料として提示された「資料4 パブリックコメント資料(抜粋・修正版)」に収録された「(仮称)札幌市誰もがつながり合う共生のまちづくり条例(素案)【本書(修正版)】です。条文として成案は公開されていません。
https://www.city.sapporo.jp/kikaku/universal/iinkai/documents/iinkai05_07shiryo4.pdf

2月13日から始まる令和7年第1回定例会で議決されると、令和7(2025)年4月1日から効力を発します。

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