私のオピニオン

北風よりも太陽を

第2次北海道アイヌ政策推進方策(素案)を拝見し、この施策が①アイヌの人々の生活向上、②アイヌ文化の振興と伝承、③アイヌの人々に対する差別の解消という3つの柱によって構成されていると理解しました。 ③についてアイヌの人々に対する「現在もいわれのない偏見や差別」が残っていることが事実だとしても、その原因を「アイヌの歴史や文化等について十分な理解が得られていない」ことだけに求めるのは単線的ではないかと考えます。一般に、差別や排除的態度は、自らの価値観が脅かされる不安、相対的な地位低下の恐れ、共同体秩序……
北海道百年記念塔はなぜ解体されたのか?

高橋はるみの洞爺湖サミット②

北海道経済危機再び当選とはいえ79万票。最低ラインとされた90万票を大きく下回る不人気。政権与党自民党の幹部、そして道内財界のフルサポートを受けたにしてはものとしては不満な票であったろう。何がこの結果をもたらしたのか。 北海道知事選挙のあった平成15(2003)年4月はどういう時代であったか。北海道は長い景気低迷に苦しんでいた。『週刊ダイヤモンド』2000年7月1日号は「北海道経済危機再び!」という特集の巻頭で「マイナス成長に逆戻りか 回復から取り残される道経済」との見出し記事は次のように始まる……
北海道百年記念塔はなぜ解体されたのか?

高橋はるみの洞爺湖サミット①

通産省キャリア実質的に記念塔の解体が決定したのは平成30(2018)年12月の「ほっかいどう歴史・文化・自然『体感』交流空間構想検討会議」の報告書であり、これを受けて北海道知事が解体を正式決定した。その知事は高橋はるみ氏である。北海道百年記念塔は、昭和43(1968)年の「北海道百年」を記念するために北海道開拓記念館と対として建設された。前述した如くこの北海道開拓記念館は、平成27(2015)年に廃館となり、北海道博物館となった。その起点は平成20(2008)年、当時の知事が選挙公約として打ち出……
北海道百年記念塔はなぜ解体されたのか?

国連とアイヌ民族復興⑥

最終答申への不満アイヌ民族が旧土人保護法に代わる新法を提言したのは、昭和59(1984)年5月のウタリ協会総会である。それから12年の歳月が経過し、ようやく新法制定のために設置されたウタリ有識者懇の最終答申は、アイヌ民族が求めてきたものとほど遠いものだった。新法制定要求の核心にあった民族自決権は、「我が国におけるアイヌの人々に係る新たな施策の展開の基礎に置くことはできない」と一刀両断にされ、わずかに日本の多様な文化の一つとしてアイヌ文化を振興するものとなった。この答申を当のアイヌ民族はどう受け止……
北海道百年記念塔はなぜ解体されたのか?

国連とアイヌ民族復興⑤

民族自決権をもとめたウタリ協会平成7(1995)年3月、アイヌ民族が昭和59(1984)年以来、10年以上にわたって主張し続けてきたアイヌ新法を検討するための協議体として、官房長官の諮問機関「ウタリ対策のあり方に関する有識者懇談会」(以下「ウタリ有識者懇」)が設立された。アイヌ新法に求めるウタリ協会の要求は、昭和59(1984)年の最初の新法要求の時点では、①基本的人権、②参政権、③経済的自立権の確立、④アイヌ民族が自主的に運用できる民族自立化基金の創設だった。この後、国連での先住民族作業部会へ……
北海道百年記念塔はなぜ解体されたのか?

国連とアイヌ民族復興④

野村理事長の国連演説平成4(1992)年12月10日、翌年の国連「国際先住民年」の開幕式典として、世界の先住民族の代表18人・2団体がニューヨークの国連本部で演説を行った①。アイヌ民族の野村義一理事長は11番目に登壇する。その演説内容の前半であるアイヌ民族が置かれた現状と歴史認識については、前回に紹介した「アイヌ新法案前文」と重なるので、ここでは世界に向けたアピールである最終段を引用する。アイヌ民族は、今日国連で議論されているあらゆる先住民族の権利を、話し合いを通して日本政府に要求するつもりでお……
北海道百年記念塔はなぜ解体されたのか?

国連とアイヌ民族復興③

アイヌ新法の制定を目指して令和元(2019)年のアイヌ施策推進法は平成9(1997)年成立のアイヌ文化振興法を置き換えるものであった。さらにアイヌ文化振興法は明治32(1899)年の旧土人保護法を廃案にした上で成立した。現代のアイヌ復興運動は、アイヌ施策推進法とアイヌ文化振興法の二つを軸に展開したといえる。さらに、これらの源流をたどれば、昭和59(1984)年5月27日に当時の北海道ウタリ協会総会で承認された「アイヌ新法案」に行きつく。旧土人保護法に代わるアイヌ新法を求める動きは昭和40(196……
北海道百年記念塔はなぜ解体されたのか?

国連とアイヌ民族復興 ②

第一次安倍内閣の失墜前節で平成20(2008)年のG8サミットの会場として洞爺湖が選ばれたのは、国際テロへの強い警戒からであると指摘したが、当時の政権には、日本で開催されるこのサミットに対して低迷する支持率の浮上のきっかけにしたいとの強い思いがあった。平成18(2006)年9月、徹底した改革路線で高い人気を誇った小泉純一郎首相が自民党総裁の任期満了により退任すると、小泉内閣で官房長官を務めていた安倍晋三氏が総裁選を勝ち抜き、第90代内閣総理大臣となった。52歳の首相は戦後最年少で、内閣支持率68……
北海道百年記念塔はなぜ解体されたのか?

国連とアイヌ民族復興 ①

なぜ北海道開拓は〝不祥事〟となったのか北海道博物館は、石森秀三氏を館長として平成27(2015)年4月に開館した。副館長は道からの出向者で事務方の関下祐二氏。開拓記念館時代に設けられていた学芸部門のトップである学芸副館長は欠員のままスタートするが、平成31(2019)年に元アイヌ民族研究センター研究員であった小川正人氏がその職に就く①。館長の石森氏は令和7(2025)年3月に退任するまで館長を務めた。平成21(2009)年の北海道文化審議会の答申から始まった北海道博物館の開館に至る道のりは、北海……
北海道百年記念塔はなぜ解体されたのか?

北海道開拓記念館から北海道博物館へ ④

展示シナリオの検討平成21(2009)年の北海道文化財審議会の答申から始まった北海道博物館開設事業は、平成24(2012)年3月の「北海道博物館設置プラン検討委員会」による答申を受けて、実施設計に移っていく。この間の経過は、北海道博物館が平成29(2017)年3月31日に発行した『北海道博物館要覧2015』に収録された「別添資料 北海道博物館の開館準備に関わる事業」(以下「別添資料」)に詳しく記載されている。以下の記述は原則として同書に拠ったものである。開設事業は、開拓記念館の建物の改修事業と展……
北海道百年記念塔はなぜ解体されたのか?

北海道開拓記念館から北海道博物館へ③

北海道博物館基本計画平成21(2009)年8月、北海道文化審議会が「北海道における博物館のあり方と北海道開拓記念館の役割について」との答申を高橋知事に提出すると、同年10月、北海道は環境生活部道民活動文化振興課に「北海道ミュージアム(仮称)基本計画検討委員会」を設けた。そして平成22(2010)年5月、道は「北海道博物館基本計画」の素案を公表。パブリックコメントを経て同年10月に成案となった。同計画では、開拓記念館のリニューアルの基本理念として次を掲げた①。◇日本列島の北辺にあって、北東アジアと……
北海道百年記念塔はなぜ解体されたのか?

北海道開拓記念館から北海道博物館へ②

平成19年知事選での高橋はるみ候補の公約開拓記念館の北海道博物館への改編は、高橋はるみ北海道知事の三期目の選挙公約だった。平成19年4月に行われた第16回統一地方選挙での知事選に立候補を表明した高橋はるみ知事は3月9日に記者会見を開き、「【私の政策】新生北海道・第2章〜道民はみんな家族、子どもたちに夢を、そして郷土に活力を!〜」と題した168項目からなる選挙公約を発表した①。開拓記念館のリニューアルは、「25の重点政策」の11番目。「政策の8本の柱」の一つである「安全安心そして包容力に満ちた地域……
北海道百年記念塔はなぜ解体されたのか?

北海道開拓記念館から北海道博物館へ①

記念塔解体を決めた北海道環境生活部北海道百年記念塔(以下「百年記念塔」)の解体を北海道が最終的に決定したのは、平成30年12月策定の「ほっかいどう歴史・文化・自然『体感』交流空間構想」においてである。北海道環境生活部は同構想書9ページで下記のように示した。百年記念塔は、先人に対する感謝と躍進北海道のシンボルとして、また道民の貴重な財産として長く親しまれてきました。しかしながら、記念塔は、建設から50年近くが経過し、老朽化が進み、錆片などの落下もあることから公園利用者の安全性を確保することが重要で……
札幌市共生社会推進条例

共生条例反対運動の成果と今後 川田市議に聞く

平成7年3月28日に閉会した札幌市議会第1回定例会で「札幌市誰もがつながり合う共生のまちづくり条例」(共生条例)は可決成立し、4月1日から施行されています。「共生社会」を目指す理念条例ですが、かつてない規模で反対の声が上がりました。この条例の懸念を伝えるために立ち上げた当サイトですが、条例制定を受けて運動の先頭に立った川田匡桐(ただひさ)市議へのインタビューを交え、今後に向けて条例反対の取り組みを振り返ります。市民の声を塊として示した経験共生条例の本質は、社会をマイノリティとマジョリティに分断し……
札幌市共生社会推進条例

【SO資料室】3月11日市議会共生条例集中審議 前川(公明)大田(共産)米倉(民ネ)の質疑

共生条例集中審議、札幌市議会の3月11日第一予算特別委員会で行われた公明党前川隆史議員、日本共産党太田秀子議員、市民ネットワーク北海道米倉みな子議員の質疑を紹介します。ここで令和7年第1回定例会における共生条例審議の質疑を下記にまとめます。2月19日本会議:小竹ともこ議員(自由民主党)2月20日本会議:荒井勇雄議員(坂元・荒井)3月11日第一部予算特別委員会:村松叶啓議員(自由民主党)3月11日第一部予算特別委員会:松原淳二議員(民主市民連合)3月11日第一部予算特別委員会:前川隆史議員(公明党……